ピンチだ!!
果たして、トンネルの脇から右に別れる道があった。
これだ、とそれへ入る。
ところが、5分歩いても下へ降りてゆく気配がない。
変だな、と思いながらももう5分ほど行ってみたが、なお一向に降りる様子がない。
どころか、どうやら信号場から遠ざかって、山の中腹をまわってゆくようだ。
これはいかん!
ぐずぐずしていると時間がなくなる。
もどってトンネル入口から信号場へ沢下りだ、と決断して、引き返す。
向こうから佐々木さんが近づいてきて、妙な顔をする。
「この道はダメです。もどって下さい」と手短に言って、どんどん行く。
急がないと、危ない!
トンネル入口でみんなが追いつくのを待って、私は大声で呼ばわった。
「沢下りで小幌に降ります。あと30分です。自信のない方はあそこの電話ボックスで電話でタクシーを呼んでどこかの駅に出て下さい!」
私は別にリーダーではないけれど、こんな時にはやはりとっさの決断をして行動を指示せざるを得ない。
めざす列車は小幌停車の最終列車なのだ!
これを逃すと北海道 旅行のツアーから外れてしまう!
どなるや否や大急ぎで降りてゆく。